ヨゼフ・ラダ



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今回は私の大好きな、チェコの有名な画家の一人、ヨゼフ・ラダについてお話しさせていただきたいと思います。

チェコでは、クリスマスや、イースターの時期になると、絵葉書やお菓子など、ラダの絵を使った商品が店頭に並びます。

もしかしたら、あ、この絵見たことあるという方もいらっしゃるかもしれません。


f:id:cellocz:20220106171718j:image(ヨゼフ・ラダの絵を使ったクリスマスカード)
f:id:cellocz:20220106171744j:image(冬限定のお菓子のパッケージ)

前から私はこの絵が大好きで、毎年クリスマスカードや、お菓子を買っていたのですが、今回、ヨゼフ・ラダの記念館に行ってきたので、その紹介もしたいと思います。

 

〜ヨゼフ・ラダについて〜


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Josef Lada (ヨゼフ・ラダ)

彼は1887年年12月17日、プラハ郊外にあるHlušice(フルシツェ)という町の貧しい靴職人の家に、4兄弟の末っ子として生まれました。


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(左:ラダの生家 当時の様子、右:ラダが描いた生家)

ラダは、生後まもなくして右目を怪我で失明し、生涯視力が戻ることはありませんでした。

1902年以降はプラハで生活し、製本家として修行した後、短期間、プラハ美術工芸大学の学生になりました。

1904年からは、早くも主要な新聞や雑誌にラダのイラストが掲載されるようになり、同時期に自身の文学作品も発表しました。そして著名な作家たちと交流を深め、定期的に彼らの本に挿絵をつけるようになります。

さらに、この時期から絵画技術を組み合わせて絵画を制作するようにもなりました。代表的な作品として、ハシェクの善良な兵士シュベイクの挿絵、


f:id:cellocz:20220107194408j:image(善良な兵士シュベイク)

子供向けの作品では、黒猫ミケシュ、きつねものがたり、


f:id:cellocz:20220107194616j:image(黒猫ミケシュ)

絵画ではチェコの風景三部作、子供の遊びシリーズ-春、夏、秋、冬になどがあります。


f:id:cellocz:20220107194826j:image(子供の遊びシリーズ、冬)

 

ほのぼのしていてとってもかわいらしい絵ですよね😍

 

それではここからヨゼフ・ラダとその娘アレナの記念館を紹介したいと思います。


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こちらがHlušiceにあるその記念館。ヨゼフ・ラダが建てた建物の中が、記念館になっています。


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f:id:cellocz:20220107231142j:image(なかなか勢いのある像がお出迎えしてくれます。)


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私が訪れた日は偶然にも、12月17日、ラダの誕生日でした!クリスマスが近かったので、かわいらしいクリスマスのデコレーションもありました。


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入場料は大人一人、たったの、65コルナ(349円くらい)でした。

チケットを買って、音声案内の機械を借りて、中へ入ると、、



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かわいい、かわいい黒猫ミケシュがお出迎え😍

ここで記念撮影ができます🐈

 


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音声案内にはチェコ語の他に、英語もありました。それぞれの部屋ごとにちがう説明があり、面白い話を聞く事ができました。

最後の部屋は娘のアンナの絵や父との思い出などが展示されていました。ラダには、二人、娘がいたのですが、一人の娘さんは17歳の時プラハの教会にいた時、アメリカ軍が間違えて落とした爆弾によって亡くなってしまったそうです。

もう一人の娘さんは、父ラダの血を受け継いで、同じく画家として活躍されました。

こちらが、そのアンナさんが5歳のときに描いた父ラダの絵。

5歳の女の子が描いたとは思えないクオリティー、色使いで、感動しました。


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これ以上絵など載せてしまうと、実際に訪れる方のネタバレになってしまうので、記念館の中の写真はこの辺にしておきます。館内、写真撮影はOKでした!

 

この記念館から歩いて少しの所に、ヨゼフ・ラダの絵にも出てくる居酒屋、レストランU Sejků があります。

私が行った時は、コロナの影響で、オーナーを探している状況で、営業していませんでした。


f:id:cellocz:20220108052217j:image(中に入れないのでせめて記念撮影。)


ラダも訪れた歴史ある居酒屋なので、早く次のオーナーが見つかるといいです。店内の壁には、かわいらしいラダの絵があると聞いていたので、中に入れず、残念でした。

無理やりスマホを窓にくっつけて中を撮影しました😁


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今度は中に入れますように。。

ちなみにこの居酒屋をモチーフにしたラダの絵がこちらになります。この絵、よく見ると色々な事が起こっていて面白いです。喧嘩する人、逃げようとする人、噛みつく犬など、、


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でも、この絵を描いた後、居酒屋の人達がこんな風に描くなんて酷いと言ってそれからラダは店に入れなくなってしまったそうです。しかしその後、ラダが有名になると、皆、態度を変え、歓迎してくれたという話も聞きました。

 

この居酒屋の近くには、ラダの生家の跡地もありました。今は別の家が立っています。


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Hlušiceは、とてものどかな所で、まるでラダの絵のようでした。

 

最後にラダの素敵な言葉を紹介して終わりたいと思います。

 

作家ありきの画家である

画家ありきの作家である

そんなものはどちらでも構わないんだ。

私が糧にしているのは、

幼少期の体験と、

素晴らしい人々、感受性豊かな心と、

そして、誠実な愛なのだから。

                                                   -ヨゼフ・ラダ-

   

今日のチェコ語は、黒猫ミケシュから、猫という意味のKočkaです🐈


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でも黒猫ミケシュのチェコ語はKocour Mikešとなっていて、kocourは雄の猫のことを言います。


f:id:cellocz:20220108211657j:imageこれはミケシュではありませんが、私のお気に入りの猫ちゃんたちです。

 

(おまけ)
f:id:cellocz:20220108054008j:image(記念館ではかわいいグッズや、本も売っていました!クリスマス時期だったので、クリスマス限定の袋に入れて貰えました🥰)