チェコのクリスマス🎄①

こんにちは。

 

すっかりクリスマスは過ぎてしまいましたが、今日は私の知っているチェコのクリスマスについてお話ししたいと思います。


f:id:cellocz:20211230000118j:image(Liberecの旧市街広場)

 

チェコのクリスマスには、たくさんチェコ独特の伝統があります。

 

まず、アドベントの時期になるとアドベントカレンダーというクリスマスまでカウントダウンできるカレンダーがお店に並び始めて、あ〜もうすぐクリスマスだなぁと感じます。チェコの子どもたちはこのカレンダーを買ってもらって、毎日クリスマスまでその日の日付の書かれた扉をめくってチョコレートを一日一つずつ食べます。


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(リンツのチョコレートのアドベントカレンダー)

そもそも、アドベントカレンダーのアドベントとは、クリスマス前の約4週間を指していて、12月25日の約4週間前の日曜日からクリスマス・イブまでを言います。

カレンダーの他には、キャンドルが4つセットになっている、アドベントキャンドルもあります。

クリスマスの4週間前の日曜日から、毎週日曜日に一つずキャンドルに火を灯していきます。


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チェコには、クリスマス当日だけでなく、このアドベントの期間にもたくさんの楽しいイベントがあります。

 

12月4日、聖バルボラの日には、自分の靴下を窓辺に置いておくとその中にお菓子が貰えるそうです。たくさんお菓子がもらえるように、自分の持っている靴下の中で一番大きい靴下を置いておくのが秘訣だそうです。

 

12月6日にはミクラーシュという、ちょっとサンタクロースのような格好をした聖ミクラーシュが天使と悪魔を横に連れて家を訪ねてきます。ミクラーシュが子ども達がした、悪い事が書いてある本を持っていて、横で悪魔が脅かします。この悪魔がけっこう怖くてよく泣いている子どもを見かけます。来年は良い子にする事を約束して、詩や歌をよむと、天使か、ミクラーシュからプレゼントがもらえるそうです。

この時期になると、このミクラーシュ御一行にトラムや町中で遭遇します。
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(左から悪魔 Čert、ミクラーシュMikuláš、悪魔

Čert、天使 Anděl)

 

続いてクリスマスの食べ物についてお話ししたいと思います。🍴🍗🥂

 

まずは、Cukrový (ツックロビー)というチェコのクリスマスのクッキーから、、これは12月に入ったらほとんどのチェコの家庭でクリスマスに向けて作られます。作り終わったら缶や箱に入れて、涼しい部屋などでクリスマスまで保管します。こうやって早めに作って置いておくことでちょうどクリスマスに食べ頃になるみたいです。


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(Cukroví..一つ一つ名前がついています。)

Cukrovíの他にVánočkaという伝統的なクリスマスの朝に食べるパンのようなものもあります。


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(おばあちゃんからいただいたVánočka。もう半分くらい食べてしまった写真です。 )

 

そしてクリスマス時期になると、スーパーの前や広場の路上で鯉が売られます。路面店では子供用の小さなプールくらいの大きさの桶に鯉が生きたまま売られています。たまにはみ出してしまって路上に鯉がいることも😅

バケツなどを持って行って生きたまま買うこともできますし、その場で捌いてもらうこともできます。生きたまま鯉を家に持って帰った場合、24日ギリギリまでお風呂のバスタブで鯉を泳がせて、クリスマスになるべく新鮮な鯉をいただくという家庭もあるみたいです。料理の仕方は鯉のフライと、ポテトサラダが主流です。
私の中で、鯉というと、日本庭園の池で優雅に泳いでいるイメージが強かったので始めて鯉を食べると聞いたときは驚きましたが、けっこう美味しくて私は好きです。でも、骨が多いので注意が必要です。


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(鯉のフライと、ポテトサラダ)


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(Cukrovíの左がřízekです。)

その他にはřízek (ジーゼック)という鶏胸肉のフライなども出されます。揚げ物とポテトサラダ、しかもチェコのポテトサラダは、日本のポテトサラダより、かなりポッテリ重いポテトサラダなので、クリスマスのディナーを食べると、もう動けなくなるくらいお腹がぱんぱんになります。でも、ちゃんと考えられているなと思うのが、実は24日のお昼はスープしか食べないという伝統があるそうで、重い食べ物特にお肉は夜まで一切食べません。これはキリスト教の断食の影響だとおもうのですが、

ある人は、お肉を昼に食べたらzlaté prasátko(金色の豚)が見れなくなっちゃうから夜ご飯まで断食するんだよと言っていました。これを知らなかったチェコ留学一年目の私は、ホームステイ先で、お母さんに昼はたくさん食べちゃだめよと言われたのに、こんなにお腹空いていては何もできないと思って昼にいただいたスープの他にも結構食べてしまって、夜ご飯の量を見たときに、とっても後悔したのを覚えています。その次の年からしっかり夜のご馳走を食べられるようにお腹を空かせる準備をするように気をつけています。

 

さていかがだったでしょうか。

たくさん伝統があって、料理や準備をしなくてはいけないチェコのお母さん達はクリスマス時期、本当に大変そうです😵このクリスマスの前からクリスマスにかけて、歯医者の患者が一番増えるそうです。それはクリスマスの準備のストレスから歯が痛くなって駆け込むお母さん達がたくさんいるから、なんて話も聞きました😁

 

でも独自の伝統をずっと大切にしているチェコの方々は本当に素晴らしいですし、素敵だなぁと毎年感動します。

 

まだまだ書きたいことがあるのですが、かなり長くなってしまいそうなので今回はこの辺で終わりにして、続きは次の記事に書こうと思います。

それでは今日のチェコ語は、クリスマスという意味のVánoce(バーノツェ)です。

 

それではまた次の記事で、、🌟